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腎臓は立ち上がると約2〜3センチ下がるのが普通です。 しかし、やせた人などではもっと下がることがあり、骨盤の中まで下がる場合があります。 このような場合には腎下垂、あるいは遊走腎(特に病気ではありません)と呼び、中には血尿や腰痛の原因となることがあります。 どんな病気? 寝た姿勢では正常の位置にある腎臓が、立つと2椎体(ついたい)(約10cm)以上下るる状態を指します。 腎臓を支えている周囲の組織が弱いために生じます。 立位歩行や荷重などで症状は持続または増悪します。横になるとおさまる腰痛、側腹部痛、腰背部痛を訴えることが多く、その多くは鈍痛です。 また血尿は、腹痛と並んで遊走腎でよくみられる症状です。微鏡的血尿が主体です。肉眼的血尿がみられることもありますが、軽度です。 尿路症状として、頻尿(ひんにょう)、残尿感、排尿痛、排尿困難、尿失禁など(尿路不定愁訴)を訴える人もいます。遊走腎による特異的症状とはいえません。 そのほか食欲不振、吐き気、下痢、便秘、胃部膨満感(ぼうまんかん)などを訴えることもあります。 検査と診断 臥位と座位における腎臓の触診と、静脈性尿路造影が診断の中心となり、臥位と立位での腎臓の位置を比較します。 遊走腎は、原則的に保存的治療を優先します。重い病気ではなく、腎不全にはなりません。放置しても問題ありません。 |
2007,11,02 ジャンボユズとミカン