O脚・X脚・ブラウント病について
人間の脚の形は年齢によって大きく変化します。
新生児ではO脚が普通であり、歩行が始まる1歳前後にはO脚がさらに目立つようになります。
歩行開始後O脚は少しづつ自然矯正されます。
2歳前後にはほぼ真直ぐな脚となり、その後は逆にX脚が進行して、3歳半でX脚は最大となることがわかりました。
3歳半を過ぎると再びX脚は少しずつ矯正され、6歳頃に軽いX脚となり、以後はあまり変化がありません。
年令によって下肢の形態が変化することは、股関節の発育と深く関係しています。
生理的O脚もしくはX脚に対しては、たとえ変形が目立ったとしても特別の治療は不要です。
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自然放置の例
6歳を過てもO脚、X脚が著しい場合
原因疾患が潜んでいる可能性があります。(例えば、膝外傷、ブラウント病、骨系統疾患、くる病その他) この中で、最近増加している疾患はブラウント病です。
早期の独立歩行は著しいO脚を特徴とするブラウント病の原因となることが明らかにされました。
赤ちゃんを1才前に無理に歩かせることは好ましいことではありません。
軽度であれば自然治癒することが多いものです。
たとえ重度の変形があっても年令とともにある程度改善してゆきます。
<治療方法>
改善傾向が見られれば経過観察のみ特別な治療はしません。
2才を過ぎても改善傾向が無いようであれば手術的矯正が必要となるかもしれません。
イリザロフ法:O脚・X脚変形に対し安全確実に変形を矯正できます。