患者さん向けのやさしい医療情報
カンジダ症
 


 カンジダ というかびが皮膚や粘膜に増殖すると皮膚粘膜病変が起こります。
 カンジダ自体は皮膚の常在かびです。


よく見られるカンジダ症

(1)カンジダ性間擦疹

 陰部と股、脇の下、女性の乳房の下、乳児の頸部は発汗も多くじめじめしています。

   
 
すなわちカンジダの増殖に都合のよい適温多湿の状況にあります。
しかも身体の動きでの摩擦で、湿疹がしばしば起きます。
そこにカンジダが増殖して、びらんとか強い発赤を起こしたものカンジダ性間擦疹です。
発生状況からみて湿疹とカンジダ症の併発しているものが殆どです。

男性の陰部に出来たものがカンジダ性包皮亀頭炎で、女性の陰部に出来たものがカンジダ性外陰炎です。
ともに粘膜部が赤くただれたり、白い糟(カス)のようなものが付着します。



(2)カンジダ性指間びらん

 水仕事の多い人に起こりやすい手のカンジダ症です。
 手の中指と薬指の間にしばしば見られます。

カンジダ性指間びらん+細菌感染




(3)カンジダ性ひょう疽・カンジダ性爪囲炎

         

単独のカンジダ症であることは稀なことです。
湿疹も併発していることが多く、細菌とカンジダと湿疹の三者に対しての治療を必要とすることが多い。



(4)カンジダ性おむつ皮膚炎

         

おむつかぶれのことです。
おむつをしている乳児や寝たきり老人には、おむつかぶれが時々みられます。
湿疹の治療をしても、なかなか治らなく、赤みが強くびらんを伴う場合、ほとんどカンジダ性皮膚炎です。



(5)カンジダ性口角炎・口唇炎

口角・口唇の皮膚と粘膜にカンジダが増殖して、びらんとか亀裂が出来たものを、カンジダ性口角炎・口唇炎といいます。
口角炎・口唇炎なかなか治りにくい場合は、カンジダ症を併発していることがあります。
その場合は、舌粘膜や口腔粘膜にもカンジダ感染が多いようです。

カンジダ性口角炎、口唇炎、口内炎(鵞口瘡)



(6)カンジダ性臍炎、臍周囲炎

 臍の窪みに起きた湿疹・細菌感染を臍炎といい、これにしばしばカンジダが増殖することがあります。悪臭をともなう事が多く、円背の老女に多くみられます。


   



治療

カンジダは弱いかびです。大抵は治療によく反応して簡単に治ります。

治療はかびをやっつける抗真菌剤を外用します。
湿疹を併発している場合は湿疹の外用薬も併用します。
ひょう疽の場合は抗菌剤も使います。






   
   06,8,18 サルスベリ

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