患者さん向けのやさしい医療情報

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)

 

リウマチ科・整形外科と密接に連関する皮膚病です。


発病年令は20才以上に多く、男子に多く見られます。
普通かゆみが軽度か無いケースが殆どですが、かゆみが強いことも稀にあります。

       

頭部・四肢の伸側・臀部などに銀白色の雲母のようなかさぶたを伴った乾燥性の斑状の皮疹があったら
尋常性乾癬です。

      

尋常性乾癬(背部)

尋常性乾癬(腹部)

      

尋常性乾癬(膝部)

尋常性乾癬(腹部)

 

遺伝性と考えられ難治です。
生涯の病気と考えて気長に付き合わなければなりません。

稀に治療を怠っていると、全身性に紅斑が出来て乾癬性紅皮症になることがあります。
さらに稀ですが、無菌性の膿疱を併発し高熱とともに全身状態が悪化することがあります。
これを膿疱性乾癬といい、入院加療を要するケースが多く、最悪の場合は死に至ることもあります。
たまに手足および膝関節、肘関節などが痛んだり腫脹する場合があります。
このタイプの乾癬を関節症性乾癬といい、リウマチの類縁疾患です。
かゆみと手足の爪の変形をしばしば伴い、 整形外科ではよく診られます。


    

   


治療

 (1)軽症の場合は保湿剤弱いステロイドを外用します。
 (2)中等症の場合は中等以上のステロイドを外用し、漢方薬を併用します。
 かゆみの強い場合は抗ヒスタミン剤か抗アレルギー剤を投薬します。




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参考

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皮膚科Q&A
第14回:乾癬


 乾癬にはいくつかの病型がありますが、尋常性乾癬が約90%を占めます。ですから普通、乾癬というと尋常性乾癬のことを指します。尋常性乾癬は慢性で出没を繰り返す病気ですが、有効な治療法は数多くありますから、あきらめないで病状に応じた治療をしていくことが大切です。汎発性膿疱性乾癬の場合は、ある程度の注意が必要ですが、通常、乾癬で命にかかわることはありません。

旭川医大皮膚科
医学博士 飯塚  一

旭川医大皮膚科 飯塚一

questions

Q1
乾癬はどういう病気ですか?
Q2
頻度はどのくらいですか?
Q3
乾癬の原因は何ですか?

Q4
うつりませんか?
Q5
どんな時に発疹が出やすいですか?
Q6
どういう場所に発疹が出やすいですか?

Q7
かゆくて困るのですが。
Q8
どんな治療法がありますか?
Q9
具体的にはどんな治療になりますか?

Q10
どんな検査をしますか?
Q11
治りますか?
Q12
日常生活上の注意は何ですか?

Q13
汎発性膿疱性乾癬とは何ですか?

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